商売がら、皆さんに「ユビキタス社会なので、ITをもっと活用しましょう」と勧めていますが、それで自分の首を絞めていることもあります。
ユビキタス社会とは、「いつでも、どこでも、だれでも」コンピュータやネットワークの恩恵を受けることのできる社会のことです。
ユビキタス社会が実現すると、誰もがハッピーになれるように思われますが・・・
ユビキタス社会は、IT業界において「いつでも、どこでも、だれでも」仕事ができてしまうことにつながります。
・いつでも
勤務時間外でも、休日でも仕事が追ってきます。
・どこでも
自宅でも出張先でも休暇の旅行先ですら、仕事ができてしまいます。
・だれでも
どこに所属しているかに関係なく、仕事が追いかけてきます。
ITを使いこなすと、生産性が向上すると言われていますが、私たちは生身の人間ですので、おのずから限界があるものです。
・体力の限界
寝ないで働き続けることはできません。
・時間の限界
どうやっても、1日は24時間しかないのです。
・能力の限界
どんなにITを使いこなしても、できないことはあるのです。
そういうことがなくても、私たちはコンピュータとネットワークの普及に甘えてしまっていることがあるかもしれません。
・知らないことでも、インターネットで調べて知ったかぶりをしてみたり・・・
・資料の作成でも、簡単にできるからとたかをくくって、十分に検討せずに作り始めてしまったり・・・
・「いつでもできるから」と期限ぎりぎりまで手を着けずにいたり・・・
手を抜いたことは、あとでしっぺ返しが来るものです。
どのような便利な世の中になっても、人は努力を怠ることはできません。
便利になった分だけ、人間の本質的な部分での努力が問われるようになっているのでしょうね。