掲載誌 | 雑誌「アクセスさいたま」(財団法人埼玉県中小企業振興公社) | |
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掲載年月 | 2005年8月(第5回) | |
執筆者 | (株)アイドゥ 代表取締役 井上きよみ (中小企業診断士) |
2005年3月末で何と既に335万人がブログを使って情報発信しているという総務省の調査報告があります。
「ブログ=個人日記サイト」というイメージが強いのですが、だれでも簡単にページ更新できるから、ここまで急速に広まったのでしょう。ブラウザを開け、必要な項目を入力してボタンを押せば、即座にページができあがるのです(図表1)。
今まではホームページを更新するのに、「ホームページビルダー」のような専用ソフトを利用したり、外部の業者に依頼するのが一般的でした。どちらも専門的な技術は不要ですが、簡単と言われるソフトでさえ使い方を覚えるのは一苦労ですし、他人に頼めばお金もかかります。
そのような面倒をブログで解決しましょう。もちろんブログにはこれ以外にも多くの利点がありますが、とりあえず「手軽さ」だけに注目しても、お金も手間もかけられない中小企業にとっては救世主となるでしょう。技術的なことを気にせず、更新作業の手間を圧倒的に減らせるので、「書く」ことに注力でき、結果的にタイミングよく掲載できるようになります。
図表1 無料の「Yahoo!ブログ」 | ||
1.画面に内容を入力 | 2.自動的にWebページが作成された |
ブログ化することが目的ではなく、あくまでもブログはツールです。とはいえ、その特性である
・時系列(新しい順)やカテゴリ別に記事を表示
・1つの記事で1ページ
を最大限に活かすことで、目的達成により早く近づけます。
例えば、商品・サービスのQ&A(一問一答)などはブログ化がふさわしいでしょう。ページが積み重なればFAQとなり、いちいち営業マンに尋ねるよりも、そのページを見た方が早いとお客様自身が思ってくれるようになれば、両者にとって大きなメリットです。
新しいものの紹介にもうってつけです。新製品情報・入荷情報、セミナーや講座案内、物件情報、事例紹介、ニュースリリース等が考えられます(図表2)。
商店街や協同組合など、企業や店舗が集まったサイトはさらに効果的です。自社情報の更新はもとより、セール情報などを各店自らが入力し、即掲載されるので、タイミングを逃しません。
Webサイト全体をブログ化する場合もありますが、このように更新が頻繁に起こる部分だけをブログにすることもできます。
また、ケータイ電話から更新できるブログも多く、いつでもどこからでも更新できる強みを活かしたコンテンツなども、アイデア次第でいろいろと浮かんできそうです。
図表2 ブログの一例 記事の最初や一部分のみが新しい順に並ぶ。「続きを読む」をクリックすると全文が表示される。両方のページやリンク等は自動的に作られる。(出典:http://www.tomilog.com内のページ) |
承認機能
無料でブログサービスを提供しているところが多くある(図表3)ので、企業で取り入れる前に個人的に試してみる、というのが一番の早道かもしれません。有料でも月額数百円程度です。無料版に比べ、容量や機能制限が緩和されている場合が多いようです。
また、ブログ用のソフトウェアが組み込まれているレンタルサーバも出てきました(図表4)。
サービス名 | 無料 | 有料(月額料金) | 備考 |
livedoor Blog | ○ | 250円 | 大容量2.1GB。182種類のテンプレート |
exciteブログ | ○ | 250円 | 有料版は容量無制限 |
JUGEM | ○ | - | |
ココログ | (○) | 473円、998円 | 無料版も@niftyの会員登録が必要 |
はてなダイアリー | ○ | - | ケータイ電話からも利用可 |
Yahoo!ブログ | ○ | - | 大容量2GB |
サービス名 | 運営企業 |
ラピッドサイト | GMOホスティングアンドテクノロジーズ |
@YMC | アット・ワイエムシー |
マイドメイン・ブログサービス | ケンコンサルティング |
WEBKEEPERS | WEBKEEPERS |
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 第5回 ホームページを楽してイキイキさせる法 ~メール感覚でできる手間も技術も不要な更新(ブログ活用その1)~
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