IDSとは、「Intrusion Detection System」の略で、侵入検知システムと訳され、ネットワークはコンピュータへの不正侵入を検知するものです。
IPSとは、「 Intrusion Prevention System 」の略で、IDSに防御機能が付加されたものです。
中身も価格も同じこの手の製品で、仮に名称を「きよみ号」としておきましょう。
「IDS きよみ号」 「IPS きよみ号」
どっちを買いたいと思います?
私だったら、迷わず 「IPS きよみ号」 を選びます。
だって、検知してくれるだけでなく、防御もしてくれるんだもん。
「3万の敵が東方からやってきました。」とだけ教えてもらっても、じゃあ、どうやって、それをやっつけるのよ?
迷っている間に攻め滅ぼされてしまいそう。
「100万の敵が東方からやってきました。まずは、正面からオガサワラ(鉄砲のことね)で一網打尽にし、残存兵を脇から騎馬隊でつぶします。」
って家臣がいれば、私はただ一言「良きにはからえ」。さあさあ、昼寝でもしようかな、と。
ちょっと前置きが長くなりましたが、IDSとIPSの違い、おわかりいただけたでしょうか?
でも、世の中は不思議なもので、IPSの機能を持ちながらもIDSとして売っている製品もあるようです。
例えば、この分野では有名なISS社の「RealSecure」。おもいろい現象を発見しました。
○Web上で「IDS」として紹介しているページ
・東洋テクニカさん
・NECさん
・日立システムアンドサービスさん
・アルゴ21さん
・東芝ソリューションさん 等
○Web上で「IPS」として紹介しているページ
・インターネット セキュリティ システムズさん(米国ISSの日本法人)
・トリニティーセキュリティーシステムズさん 等
同じ製品でも会社によって、紹介の仕方が異なるのですね。
ちなみに、IDSとして紹介していた日立システムアンドサービスさんでは、別ページで「Proventia」を「IDS/IPSアプライアンス製品」としています。
言葉自体が定着している「IDS」の方が、イメージしやすいのでしょうか?
後記:
IT関連の用語集執筆の仕事で、たまたま「IPS」を書いたので、ふと世間での使い方が気になりました。
このブログ記事を参照しているブログ一覧: IDSとIPS、どっち買う?
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