あと2ヶ月ほどで、映画「ナルニア国ものがたり」が封切られる。
今日の新聞に全面広告が入っていた。
今でこそ大手書店には専門コーナーまであるけれど、今日は、私が小学生だった頃の、ちょっとほろ苦い思い出です。
小学校の5年生か6年生の時、夏休みの宿題として、「感想文」があった。読む本は、いわゆる文学書の類であれば、何でもよかった。
私は小学校3年生の頃に親戚からもらった「ナルニア国ものがたり」2,3巻を、そのまま2年間も書棚に眠らせていたのだが、ふとしたはずみに読み出した。
すると、これが、おもしろい。
小学生の私を一番虜にした本、といえば、「ナルニア国ものがたり」をおいて他にない。
全7巻あることを知った私は、ほどなく、その親戚に他の全ての巻をせがみ、手に入れたのだった。
当時、学校や遊びや宿題の合間に、少しずつ読み進めていくのが楽しみだった。
それでも、本の中に「変な名前」なんて書かれてあっても、外国人の名前なんて普段聞き慣れないから、何が変なのか、ちっともわからなかった。という箇所がいくつもあったと記憶している。
でもそんなことお構いなし。ワクワクするストーリー。まさしく、読書の喜びを教えてくれた本だ。
全7巻を読破して、最後の7巻目(「さいごの戦い」)を中心に、宿題の感想文に挑んだ。これほど素晴らしい本だったので、私にしては珍しくスラスラ書けた。内容も自分なりに会心の出来だった。
(自慢じゃないですが、当時、感想文コンクールや作文コンクールでは、よく入賞してたんです。)
が、先生の一言。
「井上よ、もっとみんなが知っている本を読んだらどうだ?」
予期せぬ言葉は、小さな胸を突いた。急に悲しい思いになった私は、その日、学校から帰って、独りで泣いた。
大人になって振り返れば、きっと先生には何の悪気もなかったし、先生自身が読んだことのない本だったので、感想文の批評に困って出た言葉に違いない。
でも、そんなほろ苦い思い出ともさようなら。
「ナルニア国ものがたり」は今年、一気にメジャーになる!!
「みんなが知っている」物語になる!!
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